便秘で体重が落ちなくなってきました。ダイエットが原因なんでしょうか?
ご質問内容
ダイエットのために食事を変えています。朝は普通にパンとコーンスープとフルーツを食べて、昼はサラダチキンとサラダ。ときどきおにぎりを食べます。夜はできるだけ少なく、野菜ジュースとヨーグルトにしています。あと、運動は毎日ウォーキングを40分しています。これまで、体重が順調に落ちていってたんですが、最近へらなくなってきました。あと、ちょっと悩んでいるのが便秘なんです。スッキリでなくてお腹が重い感じが続いています。便秘の原因はダイエットのせいでしょうか? 何かアドバイスがあれば教えて下さい。答え
便秘の原因は主に食物繊維と水分不足と考えます。それに加え、今食べているヨーグルトが、もしかしたら合っていないのかもしれません。ダイエットも便秘も腸内環境を改善すれば効果がでてくるので、まずは食事の見直しから始めてみましょう。腸内環境を整えればダイエットも便秘も解消する
便秘になる原因にはいろいろあるんですが、相談者さんの場合、食物繊維と水分摂取量の不足、加工食品、ヨーグルト、食事量が少ないことがあげられます。毎日のウォーキングは、便秘改善にもよいので、そのまま続けましょう。
考えられる原因を1つずつ取り除いていけば、便秘もダイエットも解消すると思います。
そこで、ポイントを次の3つにまとめました。
- 加工食品をできる限り避ける
- 食物繊維と水分を摂る
- 食物繊維をとるコツ
では、それぞれ説明していきます。
1.加工食品をできる限り避ける
加工食品に含まれている食品添加物は、腸内細菌の数を減らしてしまい、腸内環境を悪化させてしまいます。
食品添加物とは、pH調整剤や酸化防止剤(ビタミンC)、防腐剤、発色剤(亜硝酸ナトリウム)、着色料などなど。あげればキリがありませんが、あきらかに天然物じゃない、化学っぽい感じの名前が食品添加物です。
ただ、これらをすべて避けるのはとても難しいのが現実です。
私が食品添加物で特に注意しているものは、調味料・人工甘味料・加工肉食品です。
- 醤油・みりん・味噌・ドレッシングなどの調味料。料理に使う量は少ないかもしれませんが、モノによっては炭化物まみれだったりします。できるだけ、添加物の少ないホンモノの調味料を選んでください。
- 人工甘味料は、ゼロカロリー商品などに含まれています。腸内細菌を殺してしまいならまだしも(本当はダメですが)、あの不思議な甘さがおそろしい。甘いものをほしくさせる麻薬のような中毒性があります。
- ソーセージやハムなどの加工肉には、亜硝酸ナトリウムという発色剤が使われています。あの美味しそうなピンク色がそうですね。
商品を買うときに、「原材料名」をチェックして、できるだけ少ないもの、もしくは3つか4つ以内のものを選ぶといいでしょう。
2.食物繊維と水分を摂る
食物繊維の1日の摂取基準量は、成人男性20g・女性18g以上とされていますが(1)、実際にはそれよりも少なく12~13gというデータがあります(2)。
それに加えて、食物繊維には「不溶性」と「水溶性」があり、理想のバランスは「2:1」と言われているんですが、実際には「3:1」と、水溶性食物繊維の摂取量が少ないんですね(2)。
不溶性食物繊維ばかり摂取しても繊維質だけが増えてしまい、場合によっては便秘が強くなってしまうこともあります。
だから、私は毎日、水溶性食物繊維が豊富に含まれている食べ物を意識して摂っています。水溶性を意識して摂れば、おのずと不溶性食物繊維も摂れるからです。
たとえば、
- フルーツ(リンゴなどの水分の多いもの)
- ドライフルール(いちじく、プルーン)
- 野菜(アボカド、サニーレタス、キャベツ、らっきょ)
- 豆(納豆、いんげん豆、あずき、大豆、きな粉)
- 海藻類(海苔や寒天など)
あまり量を気にせず、適度に毎食摂取していれば必要量はとれると思います。
また、食物繊維は水分をとってこそ効果が得られるものなので、小まめに水分を摂ることも大切なのでお忘れなく!
ただし、食事中のガブ飲みはNGです。消化が悪くなる可能性があるので。
引用参考文献
(1)『日本人の食事摂取基準(2015版)の概要 p14』
(2)『平成27年 国民健康・栄養調査結果の概要 p37』
正直、ヨーグルトは難しい
「腸内環境にはヨーグルト!」っていうイメージがありますが、ヨーグルトの乳酸菌が自分の腸内細菌と合わなければ便秘は改善しません。
合えば2~3日で効果が出るようですが、それに便通が改善したと思っても、実はアレルギー反応で下している可能性もありますし、余計に便秘になってしまうこともあります。
私もこれまでにいろいろ試してきましたが、いまいち効果がわかりにくいのでやめました。その点食物繊維は合う合わないがないですし、摂れば効果が出るのでおすすめです。
3.食物繊維をとるコツ
食物繊維と言うと「 野菜 → ごぼう!」または「野菜!」というイメージがありますが、たくさん食べられないのが現状だと思います。
そこで、私やクライアントさんたちがやっている方法をご紹介します。
- 朝食に水分の多いフルーツをたくさん食べる(フルーツをたくさん食べて「出す」イメージ)
- カバンに個包装の海苔やごまを入れておく
- サラダに海苔をかける
- 夜寝る前にピュアココアときな粉の入ったホット豆乳を飲む
- ご飯にゴマをかけたり、焼きのりを巻いて食べる
- コンビニでおにぎりを買うときは、必ず「海苔巻き」を選らぶ
- 味噌汁やスープに糸寒天やごま、チアシードを入れる
- 間食にドライフルーツのプルーンやいちじく、オールブランを食べて水を飲む
このような小さなアイデアが腸内環境の改善に役立ちます。
1週間に1回しか出なかった方が、1週間ぐらいで毎日出るようになっていますので、ぜひコツコツ続けてみてください。