リバウンドっていつまで続くんでしょうか?またどんなやり方でダイエットすればリバウンドしなくなりますか?
ご質問内容
リバウンドっていつまで続ければなくなりますか? ダイエットとリバウンドを繰り返していて、ふと疑問に感じました。いつまでもリバウンドしてしまう可能性があるんなら、やり方を変えた方がいいかなっていう気もしています。どうすればリバウンドしなくなりますか?答え
正直、いつまでもリバウンドする可能性はあります。けれども、カラダにとって適切な体重、栄養バランス、ホルモンバランスなどを整えていけば、リバウンドしにくい身体をつくることもできます。そのためには、短期的ではなく長期的に考えて、できるだけカラダとメンタルに負担をかけずに続けやすいダイエットをすることが大切です。このページの目次
リバウンドはいつまで続ければなくなるのか?
もし期間を決めるのであれば、「最低1年は続けましょう」と言います。
なぜなら、代謝や食欲にかかわるホメオスタシスやホルモンバランスなどを整えるのに、1年ぐらいかかるからです。
肥満者20名に52週間カロリー制限してもらい、肥満に関与しているホルモンへ影響を調査した。結果、食欲を抑制するホルモン(GLP-1およびPYY3-36)は、1年かかって増加。食欲抑制ホルモンの増加および食欲刺激の減少は、長期的な減量の成功によって可能となる。
引用参考文献:『Successful weight loss maintenance includes long-term increased meal responses of GLP-1 and PYY3-36』
たとえ2~3ヶ月で目標体重になったとしても、カラダの中の機能はまだまだリバウンドしやすい状態になっているので、キープ期に入っても続けられるプランでダイエットを始めるのがいいでしょう。
そうゆう私自身も、長年ダイエットとリバウンドを繰り返していました。
でも、「リバウンド予防の視点」をもってダイエットしたところ、極端なダイエットをすることがなくなり、無理なく痩せることができました。もう10年ぐらい経ちますが、リバウンドはしていません。
そこで、リバウンドしないダイエットのポイントを2つご紹介します。
- リバウンドの仕組みを知る
- 長期的な視点でダイエットをするコツ
では、それぞれを説明していきます。
リバウンドの仕組みを知る
リバウンドの仕組みには主に3つの仕組みがあります。
- 食欲を抑制するレプチンの働き
- 一定を保つホメオスタシス
- 脳のセットポイント
それぞれの仕組みを知ると、おのずとどんなダイエットをすればいいのかがわかります。
1.食欲を抑制するレプチンの働き
主に食欲をコントロールするホルモンには「レプチン」と「グレリン」があります。
それぞれのホルモンの働きは次の通りです。
- レプチン:体脂肪が増えると食欲を抑えて代謝をあげる
- グレリン:体脂肪が減ると食欲をかきたてて代謝をさげる
つまり、グレリンの働きを弱めて、レプチンを働気を活性化することができればリバウンドしにくくなるということです。
そのためには極端なカロリー制限や単品ダイエットなどで、体重を急激に落とさないこと。
できるだけ体重をゆっくり落としながら、満足感が得られる食事をすることが大切です。
2.一定を保つホメオスタシス
ホメオスタシスは生命を維持するカラダの仕組みで、急に体重が落ちると代謝をさげて減らないようにコントロールします。これがいわゆる停滞期のことです。
ホメオスタシスに気づかずに体重を落すには、1ヶ月あたり5%ずつ体重を落としていったほうがいいと言われています。
- 50キロだったら2.5キロ
- 60キロだったら3キロ
- 70キロだったら3.5キロ
3.脳のセットポイント
脳には、体重を一定に保とうとする『体重の設定値=セットポイント』があります。
セットポイントとは、脳が認識しているあなたのカラダにとってベストな体重に維持する仕組みのこと
たとえば、俳優さんが役作りのために太らせたり、ゲッソリと痩せたりしますが、役作りが終わればいつの間にか元の体形に戻っていることを目にしたことがあると思います。
これがセットポイントの働きで、短期間で体重を増減させてもすぐに戻るんです。
セットポイントを痩せたときの体重に合わせようと思ったら、「その体重がいつもの体重なんだよ」と覚えてもらうことが必要です。
そのためには、やはり1年ぐらいはかかると言われています。
リバウンドの仕組みに合った方法をまとめると、
- 満足感のある食事制限をする
- 体重は1ヶ月あたり5%以内で落とす
- ダイエットは1年ぐらいかけて続ける
1年ぐらいかけてダイエットをすると、いつの間にかダイエットプランや思考があたりまえになります。
長期的な視点でダイエットをするコツ
ポイントは2つです。
- カラダと心に負担のかからないプランをする
- 体重のボーダーラインを決めておく
1.カラダと心に負担のかからないプランをする
あるプランをしようと思ったときに、「苦しい」「イヤだな」「やりたくないな」などのストレスを感じるものだったら、途中でやめてしまう可能性があるのでやめた方がいいでしょう。
もし、やろうと考えているプランがあるのなら、ストレスに感じない、むしろ楽しんでできるぐらいに調整しなおすといいでしょう。
ちなみに昔の私は、痩せるために有酸素運動は20~30分しないと効果がないと言われていたので、毎日ランニングを30分しようとプランを立てていました。
しかし、習慣になっていないランニングをしようと思うだけでストレスに感じ、結局やり始めの3日間ぐらいしか続きませんでした。典型的な三日坊主です(笑)。
なので、最初は家の周り1周走る(5分程度ですが)から始めていき、徐々に距離を延ばしていくようにしました。私にとって時間を気にしながら走るのはストレスだったというのもあります。
2.体重のボーダーラインを決めておく
たとえば、仮に60キロから50キロに痩せたとしたら、「50~53キロの間でコントロールできるようにしましょう」と、幅をきかせたボーダーラインを決めます。
これは私のクライアントさんにも伝えているのですが、50キロになったからといって、ずっと50キロをキープするのはとても大変です。ちょっと食べ放題にいったら51キロ。52キロになるかもしれません。
そんな数値をみたらとてもショックを受けて、そのまま悪い方向に進んでしまう可能性も考えられます。
それを避けるためにも安心材料として幅のあるボーダーラインを決めて、ゆとりをもって体重をコントロールしてください。
おわりに
ツラツラと書いてきましたが、要するにカラダと心に負担がかからない、自然とあたりまえの習慣になるようなダイエットプランをすることです。
ゆっくりじっくり体重を落としていくことが、リバウンドしないダイエットの秘訣です。