糖質制限中の人は1日どれぐらいの糖質量に抑えているのでしょうか?
ご質問内容
糖質制限を始めたんですが、身体が疲れやすくなりました。時々つらくなるときもあります。減らし過ぎているのかなぁとも思っています。糖質制限をしている人は、1日どれぐらいの糖質量に抑えているのでしょうか?答え
糖質制限には種類があって、それぞれで糖質の摂取量がちがいます。たとえば、「スーパー糖質制限」なら1日トータル30〜60gを目標にしますし、「プチ糖質制限」なら1日110〜140gの糖質量を目標にします。私のおすすめはバーンスタイン式糖質制限1日130gがいいと考えています。このページの目次
糖質制限には種類がある
糖質制限の種類と特徴、糖質の摂取量などをまとめてみました。
制限の厳しい順番から紹介すると……
・アトキンスダイエット(低炭水化物ダイエット)
糖質量:1日20〜40g
アメリカ人のロバート・アトキンス医師が考案したダイエット法。炭水化物の摂取量を20〜40gと究極に減らし、糖質の代わりに脂質がエネルギーとして使われる状態にしてダイエットをする方法。
・スーパー糖質制限
糖質量:1日30〜60g(1食あたり10〜20g)
もともと糖尿病患者の食事療法として活用されている。
3食とも炭水化物(米・パン・麺)を抜き、糖質の多いイモ類・根菜類(大根やニンジンなど)・フルーツ・スイーツなども制限します。
もちろん糖質の多い、ドレッシングやケチャップなどNGです。
アトキンスダイエットと同じように、糖代謝から脂質代謝にするのが目的のダイエット法です。
・スタンダード糖質制限
糖質量:1日70〜100g(1食あたり20〜30g+間食10g)
1日1食だけ炭水化物を食べることができるので、スーパー糖質制限よりも続けやすいのが特徴です。
炭水化物をうまく制限すれば、間食を食べることもできます。
・プチ糖質制限
糖質量:1日110〜140g(1食あたり30〜40g+間食20g)
かなりゆるい糖質制限なので、ほとんどダイエット効果はありません。
・バーンスタイン式ダイエット
糖質量:1日130g(1食あたり43g以下)
アメリカのリチャード・バーンスタイン医師が自らを実験台にした糖質制限(ローカーボ・ダイエット)。
バーンスタイン医師は幼少期からⅠ型糖尿病を患っており、その治療法として糖質制限食を自らに試し、血糖値コントロールが良好になることを証明。
また、40年間もの実績があるために有効性と信頼性がもっとも高い糖質制限と言われています。
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他にも「ゆるやか糖質制限」「〇〇Dr式糖質制限」などがありますが、どれも似たり寄ったりなので割愛します。
オススメは「バーンスタイン式ダイエット」
その理由は、考案者自らが40年間も実践し続けられていることと、血糖コントロールがよくなっているからです。
なにより40年間も続けられたということは、それだけ続けやすいことなので、糖質制限をやるならバーンスタイン式ダイエットがいいでしょう。
糖質100gってどれぐらい?
1食あたり40gとか、1日130gまでって言われても、さっぱりわからないと思います。
私も勉強のために近くのスーパーに行き、目安としてわかりやすい商品を記載しておきます。
「だいたいこれぐらいなんだ」って感じで参考にしていただければと思います。
(以下、( )内は炭水化物量です)
- レトルトごはん1パック200g(67.8g)
- うどん1パック200g(40.2g)
- コンビニのおにぎり1個(40g)
- コーラ1本500ml(56.5g)
スーパーにいくといろいろな商品があってグラムも様々でしたが、とりあえず、
- ごはん100gで約35g
- うどん200gで約40g
- おにぎり1個で40g
- ジュース500ml1本60g
と覚えておけばいいかと思います。
毎回キッチリ量るのもいいと思いますが、そこまで神経質にならなくてもいいかなと私は思います。
面倒ですし、追い詰めてる感がストレスを強く感じされてしまうかもしれないので……。
ザックリとつかむのがポイントですね!
あとは糖質の質に注意すること
1日あたりの糖質量を守ったとしても、「糖質の質」や「摂り方」を間違ってしまうと痩せられない場合があります。
そのポイントは血糖値のコントロール。
これは糖質制限だけではなく、ダイエットを成功させるうえで大切なポイントです。
お菓子と野菜のちがい
たとえばですが、コーラやお菓子などの糖質と、野菜やイモ類などに含まれる糖質はちがいます。
コーラやお菓子に入っているのは「砂糖」単体ですが、野菜やイモ類に含まれているのは「砂糖」と「食物繊維」が混ざったもので、これを『炭水化物』と言います。つまり、炭水化物は、砂糖だけのことではなく「食物繊維」も含めての量なのです。
詳しい数値はわかりませんが、この食物繊維がどれだけ含まれているかによって糖質を吸収するスピードがちがいます。
スナック菓子を食べるなら「干し芋」、白米を食べるなら「玄米」、うどんを食べるなら「十割そば」にする方が、糖質の吸収するスピードをゆるやかになり太りにくくなります。
炭水化物は最後に食べる
炭水化物を食べる前に食物繊維が豊富な野菜を食べると、血糖値のスピードをゆるやかにし、ダイエット効果も得られるという研究があります(1)。
食物繊維を先に食べておくことによって、血糖値をゆるやかに保つことができます。
つまり、「野菜→タンパク質→炭水化物」の順番で食べるだけで、太りにくい食べ方になります。
同じメニューを食べても食べ方を変えるだけで変わるなら、お手頃ですよね。私も実践してきた方法なので、おすすめな方法です。
もし、野菜がなかったら、タンパク質をしっかり食べてから炭水化物を食べても効果があります。
おわりに
糖質制限ダイエットはがんばりすぎると不調をきたしやすくなります。
最初は普段の1/3にカットしてみたりして、段階を追って身体に負担がないか確認しながら進めていきましょう。
正しく無理のない糖質制限をするために、この記事が参考になれば幸いです。
引用参考文献
(1)『糖尿病患者における食品の摂取順序による食後血糖上昇抑制効果』